病院概要と研修について

 臨床研修は学生実習とは異なり、まさにon the job training(OJT) 毎日が自らを鍛える場です。しかし、ただ数多くの経験を積むというだけでは、なかなか医療のプロには近づけません。医学教育的な考え方からすれば、目標を立て、方略を練り、行動そして評価を受ける、このようなプロセスを繰り返しながら、問題の設定力や解決力が備わっていくのでしょう。また、とかく専門的な知識・技術の習得に目が奪われがちですが、医師としてのプロフェッショナリズムを考える上で重要な人間性、利他主義といった資質の涵養も必然であり、医系総合大学としての昭和大学が掲げるコンピテンシーがそこにはあります。患者さんの視点に立った安全、安心な医療をいかに提供できるかが問われる訳です。
 これに近づくために当院がどのような研修を実施しているか、このページで少しでも皆さんに伝わればと思います。

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研修管理委員長からのあいさつ


研修医、指導医の先生方と(右後方)
(外科手技スキルアップセミナー開催時)

 皆さん、こんにちは、昭和大学横浜市北部病院研修管理委員長の成島と申します。この春、多くの医療職の方々を病院に迎え入れることができましたこと、大変喜ばしく思っております。その中には、初めて医師としてこの病院に飛び込んできた臨床研修医(初期研修医)25名、また2年間の初期研修を修了し、自身の専門を極める目的で当院を選んでくれた専攻医(後期研修医)17名(内科8名、外科4名、小児科3名、麻酔科1名、放射線科1名)がおります。臨床研修制度がスタートしたのは2004年4月ですから、早いもので今年で14年目を迎えました。当院の開設が2001年4月ですから、ほぼ同じ歴史を積み重ねてきたことになります。「研修医」という言葉も、既に世の中で認知されたものとなってきました。また新専門医制度(後期研修)はここ数年の準備期間を経て、この4月からスタートとなった新しい制度です。この制度に則り数年間の各専門研修を受ける者達を「専攻医」と呼びます。彼らの活躍を大いに期待しております。

 医師として、また専門医としてのスタートを切った若者たちをどのように育てていくのか、そこには多くの方々の関わりや大変な労力と時間を費やす必要があります。彼らがどのような学生生活を送ってきたのか、またどのような経歴を積んできたのかはわからないことも多いのですが、そこには一つの基準があります。ディプロマ・ポリシー(卒業時の達成目標)というものがそれに当たりますが、昭和大学医学部では、次のような項目を掲げています。

  1. 自然科学を基盤とした、基礎医学、臨床医学、社会医学を含む幅広い知識を有している。
  2. 生命科学の基本的な研究手法を修得し、医学研究に寄与できる能力を有している。
  3. 基本的な診察技法と診断技法および治療技法などの臨床統合能力を有している。
  4. 生涯にわたって自らの課題を探求し、主体的かつ論理的に問題点を解決する能力を有している。
  5. 常に専門職としての良識、倫理観、強い責任感およびリーダーシップで行動する態度を有している。
  6. 患者本位の多職種連携医療を実践する豊かな人間性とコミュニケーション能力を有している。
  7. 医療の国際化に対応できるコミュニケーション能力を有している。

 堅苦しい言葉ではありますが、彼らがこれらを身につけているのか、真価を問われるのはまさにこれからということです。昨今、「医療安全」という言葉もよく耳にされるかと思いますが、「安心」と「安全」では示す内容も異なります。「安心」は主観的、心理的なもので、100%を願うもの、「安全」は客観的、科学的で、統計的なものと言われます。医療の世界に限らず「失敗」は避けて通りたいもの、として取り扱われますが、医療を行う上で100%の「成功」は至難の業であることも事実です。

 iPS細胞研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授は、その講演の中で「Vision & Hard Work」という言葉をよく使われますが、その一方で「若いうちはどんどん失敗しなさい」とも仰っています。「失敗」が許されない中で、いかに自らの能力を高めていくか。本人同様、指導者としても悩みは尽きませんが、彼らにはそんな場面で是非思い出して欲しい、こんな言葉を贈りたいと思います。

 そんな心持を持った医師・医療人に育っていってほしいと願っています。1 on 1とはその名の通り、学ぶものと指導する者とが定期的に行う1対1のミーティングのことを指しますが、単なる「縦の関係」から、「クリエイティブ・ペア」、創造する関係、を築いたスタッフの方々が病院のあちこちで見られるようになることを楽しみにしております。皆さんも我々の仲間になり、当院で自らのキャリアアップにチャレンジしてみませんか。たくさんの方が来て下さることを心待ちにしております。

平成30年4月吉日

昭和大学横浜市北部病院
臨床研修管理委員長

成島 道昭

昭和大学医学部卒後臨床研修センター
電話   03-3784-8299
E-mail  m-kenshui@ofc.showa-u.ac.jp
昭和大学臨床研修ページ  http://www10.showa-u.ac.jp/~kenshui/index.htm