専門診外来(骨粗鬆症診)
骨粗鬆症診
第3回城南骨粗鬆症学術講演会報告
(掲載:2011年7月19日)
2011年7月に第3回城南骨粗鬆症学術講演会が、品川のプリンスホテルで開催されました。医師を対象とした講演会でしたが、東京労災病院整形の萱岡道泰先生の司会のもと、城南地区の東京労災病院整形の平澤英幸先生、東邦大整形の奥秋 保先生、昭和大整形の永井隆士でパネルディスカッションを行いました。2010年秋にはSERMの新しい薬 ビビアントが発売され、年末には副甲状腺ホルモンのフォルティオが発売され、2011年春にはビタミンD3製剤のエディロールが発売されました。骨粗鬆症領域の新薬がどんどん開発、発売されております。知識と経験を持ち寄って、品川・大田区全体で医療を高める努力を行っております。
骨粗鬆症治療の現状に関する座談会報告
(掲載:2011年3月17日)
兵庫医科大学篠山病院整形外科 楊鴻生先生、島根大学医学部内科学講座内科学第一 杉本利嗣先生、京都女子大学家政学部食物栄養学科 田中清先生、 山陰労災病院整形外科 山岸英彰先生、昭和大学医学部整形外科 永井隆士の5人の整形外科、内科各領域から集まり、骨粗鬆症治療の現状について、 特に、痛みに対する治療について座談会を行いました。
[出典]ライフ・サイエンス出版:PROGRESS IN MEDICINE 基礎・治療 Vol.27No.10(2007−10) (89(2333)-96(2340))
骨粗鬆症の治療に関する座談会報告
(掲載:2010年9月30日)
東京労災病院整形外科 萱岡先生、東邦大学病院整形外科 奥秋先生、当科 永井の3人という、城南地区の中核規模の整形外科医が集まり、骨粗鬆症について討論を行いました。詳しくは、下記リンクをご覧下さい。
骨粗鬆症治療〜臨床の実際と課題(外部リンク)
【骨祖鬆症とは】
現在日本国内には、骨粗鬆症患者さんは、1280万人いると推測されています。ところが、実際にクリニックや病院で治療を受けている方は20%です。残りの80%の方は、治療をしていないことになります。
では、なぜ受診をしないのでしょうか。
それは、症状が無いからです。骨粗鬆症の怖いのは、普段は症状が無いにも関わらず、重症になっていきなり症状が現れます。
(写真をクリックすると拡大表示します)
上のレントゲン写真は、腰椎(腰の骨)ですが、左右を比べると、骨の形が大分違うことに気付くと思います。この患者さんは、ここまで変形するまで自覚症状があまりなかったため様子を見ていたとのことでした。ここまで圧迫骨折(椎体が潰れること)を来していると、治療はかなり難渋します。
このように骨粗鬆症は、全身の骨塩量(骨密度)が減少し、骨折をしやすくなる状態です。骨折しやすい部位として脊骨(脊椎)、股関節(太ももの付け根)、手関節(手首)、肋骨(あばら骨)などがあります。骨折すると痛みが強く、日常生活が極めて困難になります。
【検査方法】
では、骨粗鬆症はどのような検査をするのでしょうか。
当教室では、
- 1) 腰椎、胸椎のレントゲン撮影
- 2) 血液検査、尿検査
- 3) 骨密度(DXA Hologic社製 Discovery)
の3点セットで検査を行っております。
レントゲン検査では、知らないうちに背骨が潰れていないかを調べます。また、骨密度は、世界的に有名なHologic社製の機器を用いてDXA法にて測定を行っております。手関節や手、踵で骨密度を測定された経験がある方もいると思います。手関節や手、踵での骨密度測定はスクリーニングには向いていますが、当大学病院では精度を上げるためにHologic社製のDiscoveryを用いて、腰椎、股関節、手関節の3か所の骨密度を測定し、総合的に判断しております。
また、血液や尿を調べることによって、骨を壊すスピードを調べることができます。ビタミン剤やカルシウム剤は、骨を作る材料としては重宝しますが、骨を壊すスピードには影響しません。女性の場合、閉経後5から7年経過すると骨を壊すスピードが急速に早まります。この骨を壊すスピードを骨代謝マーカーと呼びます。
上のスライドは、リセドロネート(ベネット、アクトネル)を内服する前と、投与3ヶ月後の骨代謝マーカーの結果です。薬剤の反応が良いことが分かります。
【治療方法】
なにごとも早期に治療が開始できれば良いにこしたことはありません。先の骨密度、血液、尿の結果から総合的に判断し、必要に応じて食事指導、運動指導、内服処方(カルシウム剤、ビタミン剤、ビスホスホネート製剤、ラロキシフェン、カルシトニン製剤、副甲状腺ホルモンなど)を行います。 栄養指導に関しては、希望者は大学病院の管理栄養士の方から直接栄養指導を受けることが出来ます。
当教室の強みは、長年に渡るデータとそれに裏打ちされた治療方法を選択していることです。我々担当する医師が、骨粗鬆症の主要学会に参加して勉強することは当然として、精力的に学会報告や論文を作成し、他大学の先生とディスカッションをして自らを鍛える努力をしております。
ビスホスホネート製剤を使用して、1年後に腰椎の骨密度が増加しました。
【外来紹介】
骨粗鬆症外来は、毎週水曜日の午後(診療時間14:00から16:30 受付時間8:30から15:00)に診察を行っております。現在、他院におかかりの方は、できるだけ紹介状を頂いて来て下さい。紹介状のない方は特定機能病院受診料が(2012.2.28現在 3,150円)余計にかかってしまいます。また、薬が重複してしまったり類似薬が処方されてしまう可能性がありますので、お薬手帳も持参してください。
骨粗鬆症診担当医師 永井隆士(講師)、阪本桂造(客員教授)
【骨粗鬆症関連の研究業績】
<論文>
- Nagai T, et al: Changes in bone mineral density when bone metabolism is in a state of low turnover. (in press)
- Nagai T, et al: Psychological effect of osteoporosis drug formulation on osteoporosis patients. Osteoporosis Jpn. 2012
- Nagai T, et al: Relationships between markers of bone metabolism in osteoporosis treatment. Showa Univ J Med Sci 23. 165-171, 2011
- Nagai T, et al: Effect of calcitonin preparation (elcatonin) on blood pressure and pulse wave velocity. J. East. Jpn. Orthop. Traumatol.22, 33-41, 2010
- Keizo Sakamoto, et al: Does A One-minute Unipedal-standing Balance Exercise with Eyes Open Three Times Daily Increase Bone
- Mineral Density? A Randomized Controlled Trial, The Showa University Journal of Medical Sciences Vol. 22,1-8, 2010
- Nagai T, et al: Effect of Elcatonin on brachial-ankle pulse wave velocity:a preliminary report. J. East. Jpn. Orthop. Traumatol.21, 545-549, 2009
- 永井隆士ら: 65歳以上のゲートボール競技者における開眼片脚起立時間の測定.臨床スポーツ医学25,1055-1060,2008
- 永井隆士ら: ゲートボールにおける、開眼片脚起立時間の延長効果.日本整形外科スポーツ医学会(整スポ会誌)27:416-422,2008
- 永井隆士ら: 片脚起立から見た、高齢者の転倒・骨折のメカニズムとその予防.東日本整形災害外科学会 20, 119-124, 2008
- 永井隆士ら: カルシトニンの投与により、血流増加および日常生活動作改善を認めた1例.整形外科 59,126-130,2008
- 永井隆士ら: カルシトニン製剤(エルカトニン)の血流改善作用.昭和医学会雑誌 67,469-478,2007
- 永井隆士ら: 当院健診センターを受診した20歳以上の開眼片脚起立時間の測定.関東整形災害外科学会, 38,228-233,2007
- 永井隆士ら: アレンドロネートとリセドロネートの骨代謝マーカーによる比較.関東整形災害外科学会 37,222-224,2006
- 永井隆士ら: カルシトニン製剤(エルカトニン)により血流改善がみられた3例.東日本整形災害外科学会,vol.18,493-497,2006
- 永井隆士ら: リセドロネート製剤(べネット)の内服時間と骨代謝マーカーとの関係.整形外科 57,822-823,2006
- 永井隆士ら: エチドロネート製剤の長期投与例における骨密度の検討.関東整形災害外科学会誌,36,223-225,2005
- 永井隆士ら: ビスホスホネート製剤(リセドロン酸ナトリウム水和物)の骨代謝マーカーおよび尿中カルシウム排出に対する効果.整形外科,Vol.56,1302-1305,2005
- 永井隆士ら: カルシトニン製剤(エルカトニン)による皮膚温度上昇作用.日本骨形態計測学会,vol.15,15-20,2005
- 永井隆士ら: ステロイド誘発性骨粗鬆症患者のADL改善にカルシトニン製剤(エルカトニン)が著効した1例』日本リハビリテーション医学, vol.40, No.12, 863-868, 2003
<学会発表 直近5年分>
| H23.11.5 | 第13回日本骨粗鬆症学会:神戸 『カルシトニン製剤の心理面への影響』 |
| H23.9.16 | 第60回東日本整形災害外科学会:筑波 『ビスホスホネート製剤における治療効果』 |
| H23.5.22 | 第31回日本骨形態計測学会:岐阜 『尿中NTX20以下の状態は、大腿骨頸部の骨密度を低下させる』 |
| H23.5.12 | 第84回日本整形外科学会学術集会:横浜 『ビスホスホネート製剤はucOC/OCを有意に改善させる』 |
| H22.10.21 | 第12回日本骨粗鬆症学会:大阪 『エルカトニン投与前後における血圧の変化』 |
| H22.9.17 | 第59回東日本整形災害外科学会:岩手 『橈骨遠位端の骨密度を増やす可能性はなにか』 |
| H22.7.19 | 第23回日本臨床整形外科学会学術集会:横浜 『各種骨代謝マーカーの相関に関する調査』 |
| H22.5.21 | 第47回日本リハビリテーション医学会学術集会:鹿児島 『カルシトニン投与前後における血圧の経時変化』 |
| H22.5.13 | 第30回日本骨形態計測学会:米子 『エチドロネート製剤における、骨密度の長期成績について』 |
| H21.9.10 | 第58回東日本整形災害外科学会:小樽 『カルシトニン製剤(エルカトニン)による血圧脈派、血圧の変化について』 |
| H21.6.6 | 第46回日本リハビリテーション医学会学術集会:静岡 『カルシトニン製剤の降圧作用』 |
| H20.10.14 | 第4回七転び八起き(品川区民公開講座):昭和大学臨床講堂 『転倒と予防』 |
| H20.9.12 | 第57回東日本整形災害外科学会:東京 『エルカトニン製剤のbaPWVにあたえる影響』 |
| H20.7.12 | 第8回東京骨関節フォーラム:医科歯科大 『高齢者における転倒とゲートボール』 |
| H20.2.17 | 第8回QOLフォーラム 『カルシトニンの投与により、血流増加およびADL改善を認めた1例』 |
| H19.9.19 | 第56回東日本整形災害外科学会:軽井沢 『片脚起立からみた転倒・骨折のメカニズムとその予防』 |
| H19.7.7 | 第7回東京骨関節フォーラム:東大 『健診受診者とゲートボール競技者における、開眼片足起立時間の測定』 |
| H19.6.14 | 第33回日本整形外科スポーツ医学会:札幌 『60歳以上のゲートボール競技者における開眼片脚起立時間の測定』 |
| H19.6.6 | 第44回日本リハビリテーション医学会学術集会:神戸 『エルカトニンによる血流増加作用』 |
| H19.3.24 | 第47回関東整形災害外科学会:東京 『当院健診センターを受診した20歳以上の開眼片脚立位時間の測定』 |















