昭和大学附属烏山病院は、精神科に特化した病院です。 精神科といっても、急性期、慢性期、依存症、認知症など様々な病状の患者さんがいますので、患者さんが一様ではないことは他の科と同じです。
外来についても、従来の精神科というくくりにとどまらず、発達障害・ADHD外来、思春期外来、アディクション専門外来、高齢者外来など様々なニーズに対応できるように細分化されています。
また、精神科の疾患の治療と関連して必要となる内科、歯科、皮膚科、麻酔科についても医師が常駐または臨時的に診療にあたっています。 あわせて、発達障害医療研究所、臨床薬理研究所も院内に併設され、最先端の研究が行われており、この分野においては日本を代表する施設となっています。
上記のような多種多様な患者さんに対応できるよう、放射線室では、X線撮影室、骨密度測定装置、CT装置、MRI装置が各一台ずつ設置されており、診療放射線技師2名で、日々の患者さんの診断のための検査を行っています。
特にMRIは3.0Tの装置(シーメンス社製)が設置されていて、臨床だけでなく脳画像研究センターのスタッフによる最先端の研究でも使用されています。
検査の内容は、入院時検査等のスクリーニングが主な検査となります。合わせて、精神疾患の多くが脳によるところが多いことから、脳CT、脳MRI検査が中心となっています。
意思の疎通がうまく取れない患者さんが検査を受けることが多く、どれだけ素早く患者さんの負担にならないように撮影するかも重要なポイントとなります。
また、認知症・高齢者の患者さんも多く身体をうまく動かせない患者さんが多いことから骨密度検査で事前に骨折のリスクを把握することも必要になります。
慢性期病棟など長期入院の患者さんは、身体的に重傷な患者さんはほとんどいませんが、定期健康診断のX線撮影を行なっています。 2017年5月から電子カルテの運用が始まり、ますます患者さんの利便性が高くなってきています。また、CT検査、MRI検査については昭和大学放射線科医に遠隔読影を依頼することで、診断の補助もしっかり行っています。