(答え)日本人の平均出生体重は最近40年で200g減少しており、低出生体重児の割合も全体のも9-10%程度まで増加しています。しかし近年になって、その傾向には歯止めがかかっているようです。
日本における人口動態統計に注目すれば、出生時の平均体重は最近40年の間に男女とも200g減少し、低出生体重児の割合も、平成25年には男児で8.5%、女児で10.7%まで増加しています。
このような出生時の体型の経時的変化には、日本における母体のやせ志向や喫煙歴などが関係していることが指摘されており、日本における妊産婦への栄養管理の重要性が再認識されています。このような国は非常に珍しく、世界的には出生体重の平均値はその国の経済状況を反映している場合が多いことがわかっています。すなわち、出生体重は発展途上国では小さい傾向があり、経済的に安定した先進国では大きい傾向があるのです。日本のように栄養環境が恵まれた国で低出生体重児が増え続けてきたという事実は世界的に見れば特異な傾向と言えます。
最近の5年~10年くらいに焦点をあてれば、平均の出生体重の低下には歯止めがかかっていますが、これが妊産婦の栄養環境の改善に起因しているかどうかはわかっていません。今後も日本における平均出生体重の推移、低出生体重児の割合の推移には注目していく必要があります。
厚生労働省HPより引用/一部改変